ライカ
相変わらず靴ネタではないんですが、近々またレアカラーが届くのでそれまでのつなぎとして、今度は一部で盛り上がっているカメラネタをひとつ。。。笑
学生時代父親からもらったニコンF2というカメラがあるんですが、当時とても気に入って良く写真を撮っていたんですが、フィルムカメラの宿命で現像しないと写真を見ることができませんし、以前はリバーサルフィルム(昔映写機でスライドを写していたやつです)を使って楽しんでいたのですが、これも現像代、プリント代が非常に高いため、しばらくカメラから遠ざかっていました。
そんなある日、当時よく読んでいた"Free & Easy" (2015, Sep: Vol. 18)を読んでいてそこに出ていたライカM3に目が留まりました。ニコンF2は確かに良いカメラですが、やはりカメラといえばライカ、ライカといえばM3、ということで色々と調べ、気づいたらどっぷりとハマっていました。笑
ところで、ニコンF2は一眼レフですので、ファインダーを覗きながらピント合わせはもちろん、絞りを変えながら、ボケ具合を確認して撮ることができます。ライカはレンジファインダーですので(一眼レフもありますが、普通はレンジファインダー)、ピントは合わせることができますが、ボケ具合については自分で考えないといけません(レンズを通した画像がファインダー(覗き窓)に入ってきませんので)。。。
この話をし始めるとマニアック過ぎてほとんどの方が分からないと思いますので、ニコンF2に話を戻しますが、おそらく僕が生まれた頃に父親が買ったと思われるこのカメラには85mm, F1.4の大口径レンズが付いていて、いわゆるポートレート向けのレンズで、大学生の頃、良く彼女を撮ったりしていました。赤でコダクロームと書いた紙のマウントに現像してもらって沢山撮ったはずですが、写したのがほとんど当時の彼女だったので、大失恋した時に全部捨ててしまったんですよね。。。発色がすごく綺麗なフィルムで、難しいフィルムでもありましたが、思い入れの強いフィルムでした。
話はライカに戻りますが、思い立ってライカを探そうとしたものの、この世界は時計よりも怪しく、かつ深くて、最初入り口を探すのに随分苦労しました。。。最終的に良いお店を見つけ、新品同然のM3と、ズミクロン初期型50mmを合わせてゲット。あっという間にこんな状態になってしまいました。笑
簡単に紹介しておくと、カメラはM3といういわゆるM型ライカの祖と呼ばれるモデルで、これは60年代初期のもの、そしてボディに付いているレンズがズミルックス第一世代50mm, F1.4、画像右の小さいのがスーパーアンギュロン第二世代21mm, F3.4、時計回りにズミクロン第一世代50mm, F2、真ん中の大きいのがズマレックス85mm, F1.5、また時計回りにテレエルマリート第一世代90mm, F2.8、その上の細長いのがエルマリート第一世代90mm, F2.8です。どれも50年代、60年代のレンズですが、特にズマレックスは戦前の設計のレンズなんですよね。。。「とろけるようなボケ味が」とか、「戦前のレンズは一体どんな写りをするんだろう」、などと言ってる内に深みにハマって行きました。。。笑
フードや、フィルター、ファインダーなども合わせて手に入れて随分増えましたが、どれも50年以上経っているとはとても思えないくらい新品同然です。。。カメラは時計と違って程度の良い物がまだ手に入りやすい方みたいですね。
せっかくなので幾つか写真も紹介してみます。大体身近にあるものを写したものですが、リバーサルは当時ダイレクトプリントと言って直接フィルムの色合いをプリント出来たんですが、今は一旦デジタルに変換してからプリントなので、フィルムの良さが出せないんです。。。これは散々探しましたが、どこもやってないということで、最近はリバーサルはやめて、白黒で撮ることが多いです。白黒フィルムは今でも根強いファンがいて、フィルムから直接バライタ紙に焼いてくれるお店が幾つかありますので、フィルムならではの味が出せます。
多分どちらもズミクロンで写したと思います(絞りとかもメモっておけばよかった。。。汗)。白黒は当然色がありませんので、花や生き物よりも、アンティークなどの物体を写すとうまくハマります。
自宅に朝日が当たっているところを写してみました。確かこれはスーパーアンギュロン。。。写真を英語でフォトグラフィーと呼びますが、「光、描く」という二つの意味のある造語となっています。もともと昔は白黒フィルムしかなかった訳ですから、「光」の濃淡が重要な訳です。白黒を写すときは、光をうまく使うのが大事だそうです。。。汗
これもスーパーアンギュロンです。超広角レンズなんですが、寄って撮ると良いらしいんですが、広角は難しいです。。。後ろの方に雑なものが写ってますね。。。苦笑
最後にズマレックスで撮ったうちのワンちゃんです。ピントが非常に薄くて、しかもレンジファインダーなので、ピントを合わせるのに苦労します。まだじっとしててくれるので良いですが、子供とかだと完全アウトですね。笑
ボケ味もそうですが、若干回転が入っているのと、ヴィネッティングといって、レンズの周辺光量が足らなくなるため、トンネル状に写ったりして独特の雰囲気ある写真が撮れます。
これらは全て現像した後、自分でスキャニングしたものですので、結果デジタルになってしまっていますが、気に入ったものはバライタ紙というペーパーに手焼きしてもらいます。デジタルだとパソコンで色の調整をちょちょいとやるんでしょうけど、手焼きの場合は、紙に焼き付けるときに、光を当てないように一部にマスキングしたり、時間を長くしたり短くしたり、実にアナログです。デジタルは0/1の信号の集まりなので、拡大するとカクカクしているはずですが、フィルムは基本的に切れ目がなく無限なので、柔らかい印象になるというか、黒や白の箇所も真っ黒、真っ白につぶれてしまうことなく、階調豊かに表現することができます。デジタルも良いですが、アナログも楽しいですよ。
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